SCの家 株式会社タツケン トップページ 会社概要 お問い合わせ
   
   

住宅において「窓」は、陽を取り入れる・風通しを良くする・外を見ることなどを目的として設置します。しかし、住む人の美的感覚や生活感を表現するという意味もあります。

窓の形はそれぞれの気候・風土によって違ってきます。夏の強い陽ざしの多い地方では、小さな窓とよろい戸を設置し、冬の寒さが少なく夏も涼しい地域は大きな窓を取り入れることになります。

日本の窓の形は二枚の戸を横に引く(引き違い)横型形状が多く、ヨーロッパの窓は縦長の二枚戸を開く縦型形状が中心です。古くからの生活文化の違いや、建物の構造材料の違いにより、それぞれの国で暮らしに合った窓の形が取り入れられているのです。

住宅の平面プランを考えるにあたり、居室(居間・食堂・寝室など)は主に南側や東側に窓を設置することで、陽当たりを確保し、二方向に開口部を設けて風通しを良くすることができます。これらの条件を良くするために窓面積を大きくすることもあります。そうすることで、陽を多く取り入れ、換気量を多くすることができるからです。しかし、背の高い開口部のガラスの清掃がしにくく、夏は窓辺の温度が上昇、冬は外気温が窓枠やガラスを伝って部屋の温度を下げることにも。また、開口面積が多いほど建築費が高くなる可能性も考えられます。一方、地域によっては網戸の設置や雨戸などの別予算も考慮しなければなりません。

「窓」を計画するにあたり、必要に応じたガラスや雨戸の選択を行います。
断熱・防音・結露などに効果がある「複層ガラス」「高断熱複層ガラス」や防犯に効果がある「合わせガラス」(2枚のガラスを樹脂膜により貼り合わせたもの)などがあり、設置場所によってガラスの種類を選ぶと良いでしょう。雨戸にも色々な規格タイプがあり、シャッター式(電動・手動)・スライド式・ガラリ(可動式)付スライド式・折れ戸式・ブラインド式などがあります。最近では雨戸は防犯のために設置されるケースが多いようです。

住宅の窓材質(規格製品)には、現在一番多く使用されている「アルミ製」や断熱性能の高い「樹脂製」や「木製」があります。それぞれに特性がありますので、計画される建物に合った材質や性能を選ばなければなりません。




建築基準法により、住宅の採光面積や換気面積の規制があります。
採光のための窓その他の開口部面積(採光上有効な面積)は、居室床面積の7分の1以上を確保する必要があります。窓その他の開口部が道路側に面している場合や隣地境界との間が広く開いている場合は問題ないのですが、隣地境界いっぱいに建てると、窓その他の開口部があっても採光上有効な開口部とならない場合がありますの注意して下さい。また、用途地域により計算方法が違います。

採光上必要な面積の計算方法(建築基準法施行令第20条)

 
地域
採光補正係数
有効採光面積

第1種低層住居専用地域
D÷H ×6 − 1.4
採光補正係数
×
開口部の面積
第2種低層住居専用地域
第1種中高層住居専用地域
第2種中高層住居専用地域
第1種住居地域
第2種住居地域
準住居地域

準工業地域
D÷H ×8 − 1.0
工業地域
工業専用地域

近隣商業地域
D÷H ×10 − 1.0
商業地域
  • 採光上有効な面積は、(有効水平距離=D)と(有効垂直距離=H)との関係から計算します。この関係は用途地域によって違います。
  • 上記表にあてはめ、採光補正係数が出た数値に開口部の面積を乗じたものが、有効採光面積です。
  • 天窓にあってはその開口部の形状により最大3.0を乗じた数値とすることができる。

換気のための窓その他の開口部で開放できる面積(換気上有効な面積)は、居室の床面積の20分の1以上を確保する必要があります。
また、シックハウス対策のため、居室には「24時間機械換気設備」の設置が義務づけられています。

都市計画区域内では、都市防災上の観点から建物の構造に制限がでてきます。
用途地域とは別に定められる、「防火地域」「準防火地域」があります。防火地域は商業地域で指定されますので、ここでは準防火地域内の規制について示します。
建物には規模により色々な規制が掛かりますが、開口部については「延焼のおそれある部分」※基準法の用語 として、道路中心線または隣地境界線から2階以上の階では5m以内、1階では3m以内の範囲が対象になり、開口部はスチールサッシまたはアルミサッシに網入りガラスを入れたもの(乙種防火戸)を使用しなければなりません。

住宅に使用される一般的な窓の形状は下記の種類があります。

  • 引き違い
  • 片開き・両開き
  • 横すべり出し・縦すべり出し
  • 上げ下げ
  • ガラスルーバー
  • はめ殺し
  • 天窓(トップライト)※開放型あり
  • 各種出窓
  • その他の窓(ステンドグラス・ガラスブロックなど)

アルミサッシの規格製品は、各メーカーによって形状が違いますが、寸法表示については、全てのメーカーで統一されています。また、近々に住宅サッシの性能ラベル表示が始まります。




住宅の「窓」は、生活する上で大切な役割を果たすことになります。インテリアとしてだけとらえるのではなく、防犯対策も考慮して計画することが大切です。

設計士とゆっくり話し合って、そこで暮らす人の「生活感」を表現する窓にしたいものです。

●次回は「外壁について」を掲載する予定です。