SCの家 株式会社タツケン トップページ 会社概要 お問い合わせ
   
   

※掲載予定の『外壁について』は、次回Vol.15で掲載させていただきます。

木造軸組住宅には必ず木の柱が使用され、土台や梁といった構造部材との組み合わせにより空間を造り出します。柱は建物の構造体にとって一番大切な役割を果たすと言えます。今回は構造部の柱と違い、化粧部分に使用される柱について考えてみました。化粧柱といっても、荷重を受ける柱もありますが、特に和室や玄関・廊下廻りに多く使われます。最近の傾向では、和室を造らない住宅も多くなってきていますが、柱材の持っている温かみや風合いは捨てがたいものだと思います。

和室などに使用する柱の大きさには決まった寸法はありませんが、平安京の時代に畳の寸法(京間)の基準を決める時に『町の区分に道幅を加え40帖を6等分し、柱の4寸を引き6尺3寸とした』とあり、これ以降、4寸角(12p角)の柱が使用されるようになったと思われます。 現在では、和室の大きさにより、柱寸法を決めることが多いようです。

4.5帖・6帖などは3寸5分角(10.5p角)、8帖・10帖・12帖などは4寸角(12p角)を使用することが多く、大きな梁を受ける構造柱は、15p角や18p角以上といった大きなサイズを使用する場合があります。数寄屋造りやお茶室などはもっと小さな寸法の柱もあり、数寄屋造りなどでは、杉丸太を角柱に加工し、角部に自然な磨き面を残す「面皮(めんかわ)柱」を使用することもあります。

柱の寸法は全ての基準となり、鴨居・長押・廻縁材の寸法にも影響を及ぼします。部屋をスッキリと見せるにも、重厚感を出すにも柱寸法は大切な要素と考えます。

ここでは、一般的な材種を紹介します。
  • 国産桧(ひのき)

一番多く使用され、強度大。水分、湿度に強く、節の少ないもの、節の無いものは高額。

  • 台湾桧(ひのき)

香りが良く、強度大。原木輸入ができず、製品材輸入のため高額。

  • 米桧(べいひ)

少し色が黄味かかっている。強度大。

  • スプルース

アラスカ桧とも呼ばれる。木目がわかりにくく、比較的安価。

  • 米松(べいまつ)

日焼けによる変色が大きく、ヤニが出やすい。桧ほど高額でない。

  • 国産栂(とが)

木目が特徴で、質の良いものは高額。

  • 米栂(べいとが)

木目があまり綺麗にでない。安価。

  • 欅(けやき)

材が少ないため、揃えにくく、高額。

構造柱には不向き。安価。赤杉の木目の詰まったものは高額。

 

和室には床の間を取ることが多く、床柱といった特殊な形状の化粧柱を使用します。これらは、さまざまな材種が使われています。

  • 杉の磨き丸太 ・・・ 自然のもので、年輪の詰まった年数物が高額。
  • 杉の絞り丸太 ・・・ 自然のままで絞りが入ったものが高額。人口的に絞りを入れたものは安価。

床柱は床の間の形態によって選定され、他にも杉面皮(めんかわ)柱、欅(けやき)柱、漆(うるし)塗り柱、黒檀、柿、竹など色々な材種が使われています。

集成材とは、持続可能な温・寒帯の針葉樹を使用し、無垢材を機械乾燥させた部材を集積接着して柱の形状にし、強度・そり・収縮などに対する耐久性を増したものです。
集成化粧柱は、芯部に集成材を使用し、表面に化粧材の単板(0.15〜3.0o)を接着貼りしています。単板にすることにより、安価で高級な材種の柱を造ることができます。

しかし、無垢(むく)材に比べ、深みやしっとり感が無いとも言われます。また、柱表面に深い傷が付いた場合の補修がしにくいといった難点もあります。
強度は無垢材より優れ、構造柱・土台・梁など全てを集成材とすることで、構造計算が可能になり、接合部に金物を使用することで耐震強度を高め、「性能表示耐震等級」を数値で表すこともできます。

●参考項目「蟻害について」

日本には、外来種を含め22種類のシロアリが生息し、住宅に被害を与えるものは5種類。特に被害が大きいものは地下シロアリと呼ばれるヤマトシロアリとイエシロアリです。化粧柱の被害は少ないようですが、外部廻りの構造柱には被害がたくさん出ているのが現状です。桧材はシロアリに強いと良く言われますが、あるメーカーの木材種の『シロアリ食害実験』によると、他の材種から食べ始めて他に食べるものが無くなれば桧も食べるようです。構造柱はもちろん、特に玄関廻りの化粧柱は蟻害対策が必要です。防蟻用薬剤を室内に使用するのは、健康面を考慮して避けたいものですが、外部については薬剤の塗布は必要だと考えます。

我が家を計画する際に和室を造ろうと思われる方は、上記を参考にしていただくと幸いです。

細川和久

●次回は「外壁について」を掲載する予定です。