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前回の「窓について(性能編)その1」では、サッシの主な性能には5つあり、それは耐風圧性、気密性・水密性・遮音性・断熱性であることをご紹介しました。

そして、断熱性以外の4つの性能について書かせていただきました。
今回は私がサッシの性能についてみなさんに一番知ってもらいたい断熱性についてご紹介します。

窓には大きく分けて住宅用とビル用があるのですが、前回同様、国産住宅用サッシに限定します。

 

  1. 断熱性

    【熱が移動するのをどれくらい抑えることができるかを表す性能です。】

    この等級はH−1〜5まであるのですが、国内大手サッシメーカーの住宅用サッシであっても等級にすら入れないものから最上位のH−5まで、実に見事にばらつきがあります。

    熱は、高温側から低温側に移動し、両側が同じ温度になったとき、移動が停止します。
    快適な住生活のために用いられる冷房や暖房の熱は、外気との間にある窓、壁、天井などを通して、対流、ふく射、伝導によって常に移動がおこなわれています。
    その中でも建築物における単位面積当たりの熱移動を比較すると、窓を通しての移動が大きなウエイトを占めます。従って省エネルギー効果を高める上で、サッシの断熱性の向上は最も重要な要素となります。

    断熱性は、熱貫流抵抗(R値)を基準とした等級で表します。熱貫流率(K値)は、内外空気の温度差が1℃あるとき、1u当たり1時間につき、何Wの熱が移動するかをいい、単位はW/(u・K)で表します。

    熱貫流抵抗(R値)は、熱貫流率の逆数(R=1/K)で、単位は u・K/W で表します。

    なお断熱性のJISによる表示は前回のワンポイントアドバイスに記載しておりますのであわせ
    てご覧下さい。

サッシの断熱性は、家計・環境問題・結露・シックハウス・窓は閉めているのにス〜ス〜寒さを感じるといったことに大きく関わっています。

どうして家計や環境問題にと疑問に感じる方もいらっしゃると思いますが次の資料を見てください。この資料はトステムのデュオSG(一般的なアルミサッシ、単板ガラス:等級H−1以下)を使用した平成4年省エネルギー基準の住宅と、シンフォニーシリーズ(断熱アルミ+樹脂サッシ、複層ガラス:等級H−3)を使用した次世代省エネルギー基準の住宅との比較です。

上の資料から1年間の暖冷房コストが5万円以上違い家計にやさしくなり、快適性も大きくかわる事がわかりますね。

そして環境問題ですが、次の資料(トステムカタログより転載)を見てください。



※ トステムデュオPG(一般的な複層ガラス用アルミサッシ、複層ガラス:等級H−2)

上の資料よりサッシの断熱性が環境問題にも関わってくることがわかっていただけると思います。
我が家のサッシを断熱サッシにすることも私たち一人一人が環境問題に取り組める1つの手段として有効ではないでしょうか。

結露・シックハウスについてはどうでしょう。これも資料(トステムカタログより転載)を見てください。


サッシの断熱性が高くなるといやな結露も最小限にまで抑えることが可能ですし、それによってアレルゲンとなるカビやダニを防げ、しいてはシックハウス対策の1つとなります。
その他の資料もトステムのカタログより紹介します。

 

サッシの断熱性を高めるためにガラスを複層ガラス(ペアガラス)にするのは最低限です。

複層ガラスにも種類がいろいろとあるのですが説明しかけるときりがないのでここで1つだけ覚えていただきたいのが同じ複層ガラスであってもガラス間にある空気層の厚みが薄いと断熱性
が、あまり発揮できないということです。

両側に3mmのガラスで6mmの空気層の複層ガラス(3+A6+3)よりも、両側に3mmのガラスで12mmの空気層がある複層ガラス(3+A12+3)のほうが断熱性を発揮します。

ただ空気層を大きくしたり、ガラスの厚みを厚くしようとすると複層ガラスの厚みが厚くなり一般のサッシでは収まらなくなりますのでそれに合うサッシを使用する必要があります。

いずれにせよ新築住宅による複層ガラスの普及率が100%の国(右上資料)から比べると日本の普及率はまだまだと思えしますし、もうすでに複層ガラスがあたりまえの時代になってきているとも思えます。

一般のアルミサッシの場合、立派なペアガラスをはめてもガラス面での結露は抑えられますが、サッシの枠のアルミ部分や障子枠(窓の動く部分でガラスの四方の枠)のアルミ部分ではやはり結露がベッチョリと発生します。

確かにペアガラスにすることでサッシの断熱性は多少向上するのですが、それだけでは断熱性の等級が下から2番目のH−2等級程度にすぎません。

しっかりしたサッシというのは、ペアガラスは当然でサッシ枠や障子枠まで断熱しているサッシです。

どんなサッシがあるのかご紹介します。

ここでは、たくさん資料を使わせていただきましたトステムの商品で説明します。
ただし、国内大手住宅サッシメーカーなら同等の商品があることも付け加えておきます。

いずれの商品も、耐風圧性:S−3、気密性:A−4、水密性:W−4、遮音性:T−1が基本です。(サッシの形状等によって若干上記と異なる場合があります。)

国内大手住宅サッシメーカーであっても単板ガラスを使用するタイプの中で価格を抑えるために、上記の性能より低いタイプの商品の販売もしていますが、これからの快適な住宅を考える場合には参考にならないと思いますので割愛します。

  1. H−1等級以下
    商品名 : デュオSG
    特  徴 : 一般アルミ枠 + 単板ガラス
  2. H−2等級 (複層ガラス3+A12+3の場合)
    商品名 : デュオPG
    特  徴 :  一般的な複層ガラス用アルミ枠 + 複層ガラス


  3. H−3等級 (複層ガラス3+A12+3の場合)
    商品名 : シンフォニーウッディ/マイルド
    特  徴 :  断熱アルミ+樹脂枠 + 複層ガラス



    商品名 : マイスターU
    特  徴 : 断熱樹脂枠 + 複層ガラス、耐風圧性はS−2等級

3+A12+3の複層ガラスでH−3等級の性能をもつサッシは性能の高い複層ガラスを使用する事でH−5等級までサッシの断熱性を高めることが可能です。

ちなみにソーラーサーキットの家で使用しているSCウインドは断熱樹脂サッシ:H−4等級で、他の性能は、耐風圧性:S−3、気密性:A−4、水密性:W−4、遮音性:T−1です。
また、性能の高い複層ガラスを使用する事でH−5等級にサッシの断熱性を高めることが可能です。

サッシの決め手は断熱性だと分かっていただけたと思いますし、またペアガラスは必要条件であって十分条件ではないこともご理解いただけたと思います。

今回はサッシについてお話ししましたが、断熱性についてはサッシだけ良いものを使用しても良い家にはなりません。屋根、壁、床といった部分もしっかり考え良い家造りをしてください。