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住宅を計画する場合平面プランはベースとなるポイントですが、屋根は建物を形成する為に一番大切であり、外観のデザインや内部空間を演出する時に重要な箇所と言えます。

一般的な住宅の屋根は、雨や雪から守るために勾配(こうばい=屋根面の傾斜)が必要になります。急な勾配は雨水の流れが良く、小屋裏の一部を倉庫やロフトといったスペースを作ることができます。しかし、屋根面積が広くなるのと、施工時の危険防止のため屋根足場(一般的に5寸勾配、約27〜28度以上)が必要となり建築費も高くなります。また、将来の屋根修理の際も足場が必要となり、修繕費が高くつくので、屋根形状は計画の段階で確認しておきましょう。

外観のデザインをする場合は、屋根の形と向きが大変重要になります。屋根面からの熱を取り除くため、小屋裏の通風を考慮することも大切です。また、太陽光発電をする場合も方位を考えなければいけません。屋根の形状は複雑なものを避け、雨水が流れやすいものが良いでしょう。
軒の出(壁位置から先に出た屋根部分)も、雨や日差しから建物を守る役目をしているので、敷地の広さ・形状で無理が有る場合は別として、少しでも確保出来るようにしたいものです。デザインも大切ですが、屋根の役目が損なわれる事のないように考えたいですね。

ここでは、一般に良く使われている屋根の種類を紹介します。
●切妻屋根(きりづま)
  ・一般に一番多く見られる。
  ・屋根の構造・材料のロスが少ない。
  ・小屋裏の通気がしやすい。

●寄棟屋根(よせむね)
  ・切妻に次いで多く見られる。
  ・四方向の勾配で、屋根の構造・材料のロスが切妻に比べ多くなる。
  ・小屋裏の通気がしにくい。
  ・屋根樋が四方必要になる。

●入母屋屋根(いりもや)
  ・切妻と寄棟の両方の特性を持つ。
  ・屋根の構造が複雑になる。
  ・格調高い和風のデザインに多く用いられている。
  ・屋根樋が四方必要になる。

●片流れ屋根(かたながれ)
  ・一方向だけの勾配で、単純な形状。
  ・他に比べてロスが一番少ない形状。
  ・屋根樋が一方で良い。

●方形屋根(ほうぎょ)
  ・中央の頂点から四方に傾斜する形状。

屋根の仕上げ材料は色々な物がありますが、ここでは、主だったものを明記することにします。
●スレート板
近年一般住宅に一番多く使われているもので、人工スレート板(厚4o〜12o)は薄く、屋根重量が軽量にできます。その為に垂木(たるき)等の下地材も粘土瓦に比べて断面寸法が小さくできます。主に石綿スレート形成板ですが、セメントに石綿を混ぜて高圧プレスしたもので、表面は着色されています。現在はアスベスト含有が0%の「ゼロアスベスト」等が主に使われています。天然スレート板は、粘土岩などを薄板に加工したものです。
●粘土瓦
材質そのものが重く、耐久性があり、和風建築には最適です。また、遮音性に優れ塗り替えの必要がありません。しかし、スレート板に比べ重量があるため屋根の構造材を大きくする必要があります。種類は釉薬【ゆうやく】瓦、無釉【むゆう】瓦(いぶし瓦・素焼瓦・練込瓦)があります。形状は、和型瓦(日本独自の形状)・平型瓦(和風のみでなく洋風にも適した形状)・スパニッシュ瓦などがあります。産地、種類、鬼瓦・のし瓦・鼻先瓦の形状や施工方法(瓦の葺き方)などによって金額が様々です。
●金属系屋根材
種類は、ステンレス・アルミ・銅板・フッソ鋼板・ガルバリウム鋼板・カラー鋼板などがあります。しかし、耐寒性・遮音性が無い為、断熱や遮音処理を行う必要があります。材料自体が軽量で、形状加工が容易であると共に、屋根の傾斜角度を小さくできる利点が特徴です。

それぞれに長所と短所がありますが、改修工事は大変な費用が必要になるので、屋根形状と共に材料も耐久性の優れたものを選びたいものです。

●次回は「住まいの階段について」を掲載する予定です。