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私たちが生活を安全に営むうえで考えなければならない事はたくさんあると思います。
その中でも一番に考えなければならないのは人命に関わる事であるのは明白です。
例えば火事や地震、最近では強盗といった事柄が考えられます。住宅の建築に携わっている者として、今回は住宅を取得されようと考えられている方を対象に地震に対する建物の構造(主に木造住宅)についてお話をしようと思います。

私が以前、防災の講習会に参加した時のことです。地震について講師の方がしきりに繰り返し言っておられた事が私の頭から離れません。それは次のような内容です。

『あなたやあなたの家族の身を守るのはあなた自身なのです。』 このときの講師の方というのは行政の方でした。参加者の中からは行政がやるべき事を個人に転嫁するとはどういうことだといった意見も聞かれましたが、行政の方が言うには「平常時には消防や救急は機能していますが震災時にはすべての方を救出したりすることは不可能です。あなたの住んでいる町に救急車や消防車が何台有るか考えてみて下さい。救急車や消防車の配備は平常時が基本とされており、それで足りないときは最寄りの町から応援に行くようになっているのです。震災時には配備されている分だけではすべての要請に救出に迎えに行きたくても行けないのです。また運良く迎えに行けたとしても道が寸断されていたり、渋滞等で時間がかかったりすることもあります。今までの震災でも、直後は生存されていたのに時間の経過と共に、救出を待っている間に命を落とした方がたくさんおられるのです。だから、『あなたやあなたの家族の身を守るのはあなた自身なのです。』と言うのです。倒壊した建物の下敷きになった方々はたくさんおられます。」という内容でした。
このことからも、まずあなた自身ができる建物の耐震補強(既存の住宅の場合)や新築をお考えの時には耐震をしっかり考えて頂きたいと思います。

地震が起きても建物が倒壊しないようにすることです。一般的な対策は、水平方向の力に対して壁で建物の変形を押さえようとします。ツーバイフォー工法では壁そのものが抵抗しますし、木造軸組工法の場合は筋交(スジカイ)と言う斜め材や構造用合板等のパネルで抵抗します。いずれも、簡単な計算で配置を考えることができます。
地震に対して重要な考え方で建築基準法においては概ね、震度6強〜震度7程度で倒壊しない建物を求めています。性能表示制度で言うと等級1にあたり、より耐震性能が高いものを等級2、等級3として定めています。
耐震性を強くすると建物自身が倒壊しにくくなるため、建物の下敷きになるといったことを防ぐ効果があります。

 

耐震は身を守る上で非常に重要なことですが、もう一つ大切なことがあります。

耐震性を向上させた建物であっても地震が発生した場合、建物自身は揺れますので建物内部に設置している物、例えば本棚や食器棚といったものが動いたり倒れたりしそこにいる人が物の下敷きになる場合があります。こういった事例で亡くなっている方も多いのも事実です。耐震性をしっかり確保すると同時に設置された物を固定し動かなくする方法も必要です。 また、観音扉の食器棚やキッチンの吊戸棚などは地震の衝撃を受けると開かなくなる耐震ロック付きの商品もありますので、そういった物を使用されることをお薦めします。その他、後述する制震工法や免震工法をお考えになられるのも一つです。

簡単にいうと地震によって建物内に伝わった揺れを特殊装置により吸収させる方法で、木造住宅のようにしなやかでやわらかい建物に適します。当然、耐震性能がある建物の上に施すことになります。完全に揺れを止めることはできませんが、直接建物に伝わる揺れを小さくし被害を少なくするのには有効な手段で、最近では色々なメーカーより様々なタイプの特殊装置が開発され一般普及してきています。
メリットとしては費用が比較的安価で、坪当たり約1〜2万円程度で施工されている様です。例えば30坪の住宅で坪当たり1万5千円だとすると費用は45万円となり、免震工法と比較するとかなり割安と考えられます。
地面と基礎との間や基礎と土台の間に免震装置(ローラー(鋼球)や積層ゴムを使用)を設置し、地面からの振動を建物に伝えないようにする方法です。地震の揺れを受け止めず受け流すと言った意味で免震という表現を使っているのだと思います。一部では震度7の揺れを震度4程度に軽減することができるとも言われており優れた効果があるので注目されています。ただコストがかかるため、一般住宅では採用しにくい側面があります。坪当たり約10〜15万円程度で、30坪の住宅で坪当たり10万円だとすると費用は300万円と高額になります。また、軟弱な地盤には不向きであったり、ローラー式の場合敷地にゆとりがないと建物が隣地にはみだしたりと制約のある場合もあります。
みなさんにできるだけ簡単に理解して頂けるように踏み込んだ説明は割愛させて頂きましたが、『あなたやあなたの家族の身を守るのはあなた自身なのです。』と言う言葉の重さをわかって頂けたらなによりです。
当社も平成18年1月現在、より安全により安心して生活をしていただける住宅をご提案できる対応をしております。そして、耐震性能・制震性能だけにとどまらず温熱環境や防犯性・自然材料等を考慮した住宅をお求めやすい価格で近々ご提供する予定ですのでご期待下さい。
●次回は「住宅の防犯について」を掲載する予定です。